第4話 ヨットハーバーのレストラン

これもロスでの話です。
友人夫婦が日本に居た頃の友達がロスへ遊びに来ると言うので、一日だけ彼らが相手をしてあげられない日に僕がその女性の案内役を務めました。

ロスのあちこちを案内して、
「さて夕食でも・・・」とマリナ・デル・レイのヨットハーバーが見えるレストランへ行きました。
まだ、夕食には少し早い時間(確か7時前)で、席はガラガラで,僕らは、海辺の見えるテラスからひとテーブル置いたテーブルに案内されました。
僕が海が見える方に座っても仕方ないので、僕は入り口に向いて座り、彼女は窓からテーブルをひとつ挟んで海が見える席に座りました。

しばらく話をしている内に、彼女が僕の右の肩越しにちょっと不思議なものを見るような目になり、話がうわの空になったのに気が付きました。
『僕の後ろになにかが有るのだろうか?』
と思って振り向いてみたのですが、相変わらず僕の後ろのテーブルは誰も座っていません。
なんとなく予感がして、
「誰か居る?」と聞いてみた所、
「うん、さっきから外人の女の人がそこに立ってずっと私たちを見てる・・・」と、
ちょっと不思議そうな顔をしながらそう答えます。
もう一度振り向いて、僕の後ろには誰も居ない事を確認してから、また
「まだ居る?」と聞くと、
「うん、まだ居る」と答えます。
僕はたった今、僕の後ろには誰も居ない事を確認したばかりです。

なんとなく、
「でも、恐くないでしょう?」と聞くと
「なんだか、守ってくれてるみたいな優しそうな顔をした女の人・・・」と答えます。
いまだになぜか理由は分からないのですが、なぜか僕はその人を知ってるような気がしたので、
「その人、金髪?」と聞くと、
「うん・・・」と僕の右肩の後ろから目を離さずに答えます。
「白いコットンのフレアスカートをはいてる?」と聞くと、
「どうして判るの?」と聞きますが、
僕にはその金髪の白いスカートの女性が見えている訳ではありません。
ただ、どうしてか判らないけれど、なんだかとてもそんな気がしたのです。
いまでも、その女性の事をなんとなく思い出せます。(見えていた訳ではないのに・・・・)
しばらくそんな会話が続いた後、彼女が急に険しい顔をして目を横に背けたので、
「どうしたの?」と聞くと、
「いま、なんだかとても険悪で挑発的で攻撃的な顔をした、チアリーダーみたいなミニスカートの若い女性が来た」と言います。
僕が振り向いた時には、数人の男性がレストランの案内係に案内されて僕らの後ろの席に来たところでした。

「まだ居る?」と念のために聞いてみると、
「いや、今の人達(数人の男性客)が来たので、2人ともすーっと透けるように薄くなって消えていった・・・」と言う事でした
彼女にとって、こういう体験は生まれて初めてだったそうですが、なぜか全く恐くなかったそうです。
恐かったのは、そのチアリーダー風の派手な服を着た若い女の子が険悪な攻撃的な顔をして現れた時だけだそうです。
その前の優しそうな顔をした女性の時は、その人が人間ではない(霊?)と言う事を理解した上で、それでも恐怖感ではなく、なんだか不思議なものを

見ているような気分しかなかったそうです。

こんな事がしょっちゅう有ります。

 

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