第9話 Healing

最近はハンドパワーとかヒーリングとかと言う言葉もすっかり定着したような気もします。
僕が、そんな現象に出会ったのは、やっぱりオキナワに居た時(10数年前)です。

行き付けのいつもの喫茶店にランチを食べに行った時、初めてそこの喫茶店の経営者に会いました。
カウンターに座ると、なじみのウエイトレスが僕の事を同じくカウンターに入っていたその女性に
「毎日来て下さってるJunさんです・・」と紹介してくれました。
「いつもありがとうございます」 「いいぇ、こちらこそ毎日お世話になってます・・・」とひとしきり普通の挨拶をした直後に
「あのぅ、ちょっと手に触って良いですか?」とカウンター越しに聞くのです。
カウンター越しとは言え、初対面の女性がいきなり「手に触れて良いですか?」なんて・・・(苦笑)

「何だぁ?一体・・・・・?」と思いながらも、その人があまりにもまじめな顔をして聞くので
「えぇ・・・まぁ・・・どうぞ・・・」と手を出したら、
「あら、やっぱり・・・すごい!すごい!」と言いながら、
「Junさん、患者さんとってます?」と聞くのです。

「患者さん・・・・?」と聞き返すと
「どれ位の方を治療なさった事あります?」とも聞くのです。
ますます訳が分からなくなって、
「あのぅ、何の事ですか?」と聞くと
「誰か、怪我をした人とか、病気の人を治した事は無いのですか?」と聞くので
「怪我をさせた事は有りますけど・・・・(苦笑)」と言うと
「あら、勿体無い・・・。貴方には怪我や病気を治す力があるのですよ・・・ご存知無かった?」
と言いながら、テーブルに座っていた他の女性に
「ちょっとちょっとXXXさん、この方、ほらすごいのよ!」と呼びかけるのです。
呼ばれた喫茶店の経営者よりも少し若いその女性は、少しは気が引けたのか
「ちょっと失礼します・・・」と遠慮がちに僕のもう片方の手を握り、二人して
「あら、あらこれはすごい・・・・」
「そうでしょう?」 と、当人の僕をほったらかしで二人で勝手に盛り上がっているのです(笑)

その夜、たまたまクラブのバーテンをしている友達が「飲み過ぎかなぁ?胃が痛い・・・」と言うので、
「今日さぁ・・・俺って病気を治せるんだって・・・」とふざけながら彼のお腹に手を当てると彼の胃の痛みが和らいでいくのです。
『こりゃ、気のせいに違いない・・』と真剣には考えずに居ました。
ただ、ちょっと面白そうなので、胃が痛いとか、風邪をひいたとか言う友達に片っ端から手を当ててみましたが、それもただふざけてやっていただけでした。

ある日、やはり行き付けの喫茶店のウエイトレスが
「痛〜い!」と叫ぶので、 見ると新聞をホチキスで留めてる時に間違えて自分の指を押してしまったのだそうで、真っ黒に内出血していました。
あまりにも痛がるし、かと言って病院へ行くほどではないし、内出血だからバンソウコウでも無いし・・・。
『俺って、怪我も治せるんだって言ってたよなぁ・・・』と言いながら、他の客が来るまでカウンター越しに彼女の指を握っていて上げました。
さすがに、男の客とウエイトレスがカウンター越しに手を握っていたのでは他の客が来たら入りづらいですから、他の客が来た所で止めましたが、10分もして見てみると彼女の指は全く普通になっていて、痛みも完全に取れていました。

『そんな、馬鹿な?』とは思ったのですが、
行き付けのクラブのバーテンが割れたグラスで指を切った時も5分で傷痕も消えてしまうくらい完治してしまいました。
半信半疑で『でも治るんだから、まぁやらないよりはマシか・・・』といろんな友達に手を当てていました。
そのうち、手のひらがちょっと光っている事に気が付いてよく見てみると、どうも金色に光っているのです。
汗が光線の関係で金色に見えるのだろうと思っていたのですが、その手の金色が顔や皮ジャン(黒)に移るとやっぱりハッキリと金色なのです。

それは、日に日に多くなり、大きなものは煙草の灰のように摘み上げる事も出来るようになりました。
よく見てもやっぱり金粉(成分は分かりません。金色の粉)なのです。
この現象は僕がオキナワにいる間、第8話の[もう一人の僕が出現する現象]と同時進行で進んでいました。
『一体自分に何が起きているんだろう?』と、多少の不安は有りましたが
『まぁ、なる様になるさ・・・』と深く考えずに(考えてもどうせ解らないのだから・・)目の前に起きている現象だけを現象として認める事にしました。

つまり、無意識で手から金粉が出て、手を当てるだけで病気や怪我が治り、もう一人の自分が住むオキナワで僕は毎日を過ごしていた訳です。

この、Healingについてもう少し詳しく続けます。

 

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