第41話 前世で殺した相手?

これも同じく札幌での話です。
友人の彼女のアパートで友人を待っていました。
友人に「俺、今日はちょっとヤボ用で遅くなるけど、俺の彼女のところでメシでも食べて待っててくれよ・・・」と言われ
その彼女のアパートで夕飯をご馳走になり、その後でごく普通の世間話をしていました。

一人暮らしの20代の女の子のアパートですから、そんなに広い部屋ではなく、
テレビとテーブルや食器入れの隙間でテーブルを挟んで2人が座ってるという状態だったのですが
彼女がトイレに立ち、なんだかわざわざ僕を避けるようにぎこちなく遠回りして歩いて行くのです。

トイレから戻った彼女が、トイレとリビングの間のキッチンの辺りで立ち止まりじっと僕の方を見ています。
「なんか変だなぁ・・・・」と思いながらも、彼女の方を見ると
彼女はまるでおびえたように立っていて、
「なんだか、純さんがすごく怖い・・・・」と言うのです。

ついさっきまで、テレビを見ながらコーヒーを飲んで世間話や彼氏の裏話をしながら笑っていたのに・・・・・。
「おい・・・・・(汗)、俺が怖いわけないだろう?」と言うと
「うん・・・・純さんが怖いはずないのに・・・・・・・」
と、やはり立ちすくんだままちょっと弱々しげな目線で、自分に言い聞かせるように答えます。

「俺が怖いってさぁ・・・・2人きりで居ると俺に襲われるとかかぁ?」と困惑して聞くと
「ううん、そうじゃなくて・・・・・」
「なんだか殺されるみたいな怖さ・・・・」

「ミノル(彼氏)の方がよっぽど怖いじゃん・・・・・(苦笑)」と言うと
「うん・・・・なんだかわからないんだけど、暴力とかそんなんじゃなくて・・・・・」
「よくわからないけど、なんだかそばへ寄れないくらい怖いの・・・・・」
「自分でも、何が怖いのか、どうして怖いのか全然わからないし・・・・」
「つい、さっきまで笑いながら普通に話していたのに・・・・」と言い続けます。

「まぁとにかく、襲わないし、殺さないし、暴力をふるう訳でもないんだから、そんなところでおびえた顔して立っていないで、ちょっと座れよ・・・・」
そう言って、僕は体を寄せてテーブルの脇に彼女が歩けるスペースを作った。
彼女は、ブルドッグの脇を通り抜ける子猫のように僕から目を離さずにテーブルの向かい側に座った。

その時の彼女の顔としぐさを見ていて、僕も『何か変だな・・・・』と感じた。
なぜか、おびえてる彼女の顔が若い侍の顔に見えた。
元服を済ませたばかりのまだ10代の若い侍の子。
もちろん、そんな顔はテレビや映画でしか見たことは無いし、
20代の現代の女性、しかも彼女はロシアの血が1/4混じっていて、色も白くもちろん日本人離れした顔をしていて
(そう言えば、オランダ人の血が1/4混じってる「なんとかリエ」にちょっと似てる子だった)
どこをどう見ても、彼女が10代の若いサムライには見えるはずが無い。

テーブルの前に座り少し落ち着いた彼女にその事を言ってみた。
「さっきさぁ・・・・なんだか若い侍に見えたんだよなぁ・・・」と言うと
「じゃ、私は前世はサムライの子で、純さんに殺されたのかなぁ?」と言うけれど
確かに、その説は否定出来ないとも感じた。

彼女の突然の怖がりよう。
ロシア人のクオーターの彼女がなぜか突然サムライの子に見えた事。

それっきりその友達の彼女とは何事も起きなかったし、(僕は殺さなかったし・・・・笑)
それから彼女とも会っていない。

でも、後日談だけどアメリカに来て前世を見てもらったら、2度見てもらって2度ともアメリカインデアンのメディスン・マン(治療師)と言われてる。
アメリカインデアンのメディスンマンが武士の子を殺すかなぁ?(苦笑)
まぁ、何度か有った前世の内のひとつかも知れないけど。

ところで、この事をヤボ用とやらから帰ってきた友人に話すと
「お前(彼女)、変だからなぁ」と・・・・(笑)

「夜中に『今、壁から手が出てきて私の腕を引っ張ったぁ・・・・・』と気持ち良く寝てる俺を起こすし・・・・」と彼が笑いながら言う。
しかもそれは時々あるらしい・・・・・。
一度は、夜中になぜか目が覚めた彼が何の気なしに彼女を見ていたら、寝ている彼女の腕がぐいっと何かに引っ張られるように壁(窓)の方に不自然に動き、その直後に彼女が飛び起きて「誰かに手を引っ張られたぁぁ・・・」と叫んだ事もあるらしい。

まぁ、不思議な事は尽きないです。

 

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