第70話 テンペストって知ってます?

69話を書いた後で、あるコンピューター雑誌のコラムで『テンペスト』という技術について読みました。
これは、1960年代に国家安全保障局によって開発された軍事技術だったそうです。
(記事にはそう書いてありましたが、NSAは主に国内外のテロなどへの対策局で、純然たる軍事技術であれば国防総省の研究機関が開発するでしょうね・・・・)

さて、軍事技術か安全保障かはともかく・・・・・
この『テンペスト』というのは、
『コンピューターからの漏洩電磁波の傍受技術』なのだそうです。

コンピューターに限らず、テレビでもラジオでもCDプレーヤーでもそうですが、電気を使ってデータのやり取りをしている機器からは微弱な電磁波が出ています。
『電磁波』というと、なんだか『存在してはいけない有害なもの』・・・みたいなイメージが出来上がっているようですが、要するにお風呂の湯気とか、川辺に揺らぐ朝もやとかと同じで、本来のモノからあふれ出た部分なんですよね。
お風呂やヤカンでお湯を沸かしている時の、本来の目的は熱を加えて水をお湯にする事なんですが、水の一部(表面)が蒸発して湯気になってしまう。
朝、気温の関係で川辺(や芝生)の空気中に含まれる水蒸気が、水になる(目に見える状態になる)
これと似たように、電線を使って電流や信号を伝達している時に、ちょうどヤカンの湯気のように電線から離れて電波になって放出されるのが『電磁波』ですよね。
川を流れる水の『しぶき』にも似てるかも・・・・。

壁のコンセントからテレビへ繋がる電源コードからも、微弱な電磁波は出ているはずです。
でも、この電源コードでは何もデータのやり取りはしていないから、読み取っても意味は無いですね。
でも、キーボードやモニターやプリンターとコンピューターに繋がるコードや接続口から出ている電磁波は、『データの湯気』に当たるわけです。
(勿論、コンピューター本体からもこの『データの湯気』は出ているはずですが、鉄の箱に入っていますから、中に閉じ込められているようです)

『テンペスト』という技術は、この完全シールドされていない部分(主に接続コードなど)から漏洩する『データの湯気』を傍受して解読する技術という事なんです。
つまり、キーボードとコンピューターが繋がっているコードから漏れる湯気(電磁波)を傍受解読すると、画面には***としか表示されないパスワードも、入力信号(キーボードからのコンピューターへ送られた信号)をそのまま読み取れてしまうわけです。
マウスのクリックで画面に表示させた画像は、モニターとコンピューターを繋いでいるコードからの湯気(電磁波)を傍受解読する事で、どんな画像を表示しているのかが判ってしまいます。
これは、サーバーに直接侵入してデータを盗み出すハッカーよりもはるかに確実ですし、そして証拠を残さない、しかも傍受されている事に気が付かない、完璧な手段だと言えると思います。
現在の技術では、なんと100メートルほど離れていても、このデータの湯気(漏洩電磁波)を傍受出来るそうなのです。
(まぁ、60年代に研究が始まってから30年も経つわけですから・・・)
つまり、道を挟んだ反対側のマンションで誰かが打ち込んでいるメールも、閲覧しているインターネット・サイトも、オンライン・バンキングのパスワードも何もかもがこちらのコンピューターで再現出来るという事なんです。
これはただ一般には知られていないというだけの事で、ある種の人たちには『不思議な話』ではなく『当たり前の話』のようです。
そういえば、さっきから路上駐車している怪しげな紺色のバンの中で、誰かが僕のこのキーボード操作を傍受しているのかも知れません。
(でも、日本語が判るのかなぁ・・・・・笑)

勿論、何千万円も費用をかけて僕のコンピューターを傍受したりする人はいないでしょう。
余談なんですが、先日仲の良い知人から「どうも私のコンピューターがハックされたらしい・・・・どうしよう?(汗)」と相談を受けました。
「銀行口座に数千万もの預金があって、自宅のコンピューターからオンライン・バンキングしてるの?」と尋ねると、
「そんな金があるはずは無いし、オンライン・バンキングどころか、メールすらやっと送ってるのに・・・・」と大笑いしながら答えます。
「じゃ、コンピューターの中に国家の安全をゆるがせるような重要なファイルが入ってる?」と尋ねると、これまた大笑いです。
「金にもならない他人のクリスマス・パーティの写真や、学校の宿題、個人が個人に送った井戸端会議的メールを、費用と時間と労力をかけてハックするハッカーが居ると思う?」と言うと、やっと安心したようです。
(実は、そのコンピューターはハックされたのではなくて、ウイルスに感染させられたのでした・・・・ウイルスは愉快犯が多いですから・・・)

ですから、この話題は「『テンペスト』であなたのコンピューターも狙われている」という警告じゃないんです。
誰もあなたのコンピューターなんて狙ってやいません(笑)
(僕のHPを読んでる政府要人や銀行頭取ってたぶん居ないですよね?)

前置きが長くなったのですが(いつもの事ですね・・・汗)
人間の体からも、『データの湯気』が出ていてもおかしくないと思うんです。
それが、電磁波なのか、オーラなのか、エーテルなのか、それとも僕らのまだ知らない何かなのかは判りませんが、
僕らの肉体をコンピューターのセットに見立てると、腕はプリンターかも知れないし、目はスキャンナーやデジカメかも知れない。
きっと頭はCPUやメモリーが詰まっているマザーボード(メイン基盤)でしょうね。

鉄の箱に閉じ込めて、シールドワイヤー(本線の外側をメッシュのアース線でシールドしたデータ線)でデータのやり取りをしているコンピューターのデータでさえ、100メートルも離れた所からその漏洩電磁波を傍受する事が出来るんですよ。
このぷよぷよの脂肪と皮膚で包まれた肉体からは、相当な『データの湯気』が漏れているだろうと思うんです。
ただ、それを傍受する方法も解読する方法も開発されていないというだけの事だと思うんです。
(勿論、どこかの機関ではすでに研究はしているのでしょうが・・・・)

このテンペストの技術を更に更に進歩させると、テレパシーになるのかなと思っています。
だから、オーラやテレパシーやデジャブや予知・・・・・
これらを『非科学的』と決め付ける人の方が、どんなにか『非科学的』な人だろうと思ってしまうんです。
きっとそういう人たちは、時代が違えばテレビやラジオや無線機や鉄の鳥が空を飛ぶ事や月に人間が降り立つ事なんかも「そんな馬鹿な事!」と一笑してしまう人たちなんだろうなと思ってしまいます。

うーん、これって誰かが証明した既存の事実だけが『真実』と習い続ける学校教育が悪いんでしょうかね?
でも、ガリレオが天動説を説いた時も、「そんな馬鹿な事!」と笑った人はたくさんいましたもんね。
いま考えると、彼らの方がずっとずっと非科学的人種だったわけですが・・・・

 

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